2011年1月27日木曜日

ネットに超クールな“職業データベース”が出来つつある



ちきりんさんのブログより参照
以下参照文


この前も書いたが、「インターネットが子供のキャリア形成プロセスに与える影響」というテーマで講演した。(ちなみに、ここで“子供”とは、小学校5,6年生から中学生くらいを想定してます。)

ちきりんはインターネットの中には今、子供がキャリア形成の参考にできる情報がものすごい勢いで蓄積されつつある、と感じてる。



1.多彩な職業情報

ネットでの個人発信情報はまだまだ匿名が多いけど、職業については開示している人が多い。ブログやツイッターのプロフィール欄には、「金融マンです」、「商社勤務」、「公務員やってます」、「IT屋さんです」、「web designとかいろいろ」、「本作ってます」、「脳外科医」など職業に関する記載が多いし、ブログ名でも「ある介護士の日記」とか「田舎の教師のひとりごと」みたいな職業を軸にしたタイトルが目に付く。

地方都市に生まれると、子供に見える職業の幅は広くない。公務員と銀行マンくらいしか周りにいなかったり、大半が農家+準公務員です、みたいなエリアもある。もちろん東京のど真ん中に生まれたって自分の家族や友達の親つながりの職業以外を知る機会はとても少ない。

先日の講演でも「今ついている職業を、中学校の時に知っていましたか?」と聞いたら半分強は知らなかった。そんなもんだ。ちきりんも実際についた職業について、当時は知らなかった。

ネットで発信する個人は、必ずしも仕事についてつぶやいたり書いているわけではない。けれどプロフィールには非常に高い確率で職業名が含まれている。ネットにはいま着々と「職業リスト」が作られつつある。




2.職業への具体的なキャリアパス情報

子供がキャリア形成について理解できないことのひとつが、「どうやってその職業に辿り着くのか」という現実的なパスだ。子供に見えているのは「医学部にいって医者になる」「法学部にいって弁護士になる」というような、少数の単純な例だけだ。

ところがネットの中で職業を開示している人のブログやつぶやきをある程度継続的に読んでいると、人が特定の職業に辿り着くにあたっての具体的なパスが開示されていることに気がつく。たとえば下記のような例だ。



・本が好きで文学部に進学→大手メーカーに就職→CSR部門に配属→環境ベンチャーと取引をする仕事→自分でも関わりたくなり、環境ベンチャーに転職(現職)



子供が「環境に貢献できる仕事がいい!」と思った時、こういう具体的なキャリアパスを思いつくのは不可能だ。まさか文学部からこういうキャリアが始まるとは思わないだろう。

その他にも、「洋服屋で働いていたけど書店員になったら天職だった」「国のための仕事がしたいと思って霞ヶ関に入ったけど、今はシンガポールにいる」「内定ももらっていたけどやっぱり起業することにして渡比した。」など、ネットに存在する具体的なキャリアパスにはドラマが溢れている。

もちろん「金融業界でバリバリ働いていたけど、ちんたら生きることにした」みたいなキャリアパスもありだ。

こういう現実的で具体的なキャリアパス情報は、今までは世の中に存在しなかった。あちこちのブログやツイッターを読みながら、ちきりんは「これはすごいデータベースができつつあるよね!」とワクワクしてる。




3.専門的な情報や知識

どこの業界にも「業界の中では秘密でもなんでもなく、みんな知っている」という情報や知識がある。しかしそれらの情報や専門知識の大半を「業界外の人」は知らないのが普通だ。

こういう「超極秘情報ではないけれど、今までは広く知られていなかった」というレベルの業界専門知識や情報がネット上にどんどん開示され始めている。

特に特定のトピックに特化してそれなりの知見を開示しているブログでは、必然的に非常に高度な業界情報を含むことになる。その業界にいる人にとってはたいしたことはなくても、外部の人が学ぶには相当のコストや時間や人脈が必要となる、すばらしい情報が惜しげもなく開示されている。

こういう情報を誰でも無料で読める。もちろん中学生くらいなら内容も理解できる。今まで子供が「将来は○○になりたい」という時、彼らはその内容などほとんど理解できていない。イメージで憧れるだけだ。だけど、これからは自分のなりたい職業について、それらが実際のところどんな職業なのか、あらかじめ調べることができる。



また大学の先生になりたい!という子供は、実際の大学の先生のブログをいくつか読めば、彼らがどれほど「研究とも教育とも無関係な書類仕事や雑事」に追いまくられているかを理解するだろう。

弁護士を法律の専門職として憧れる子供にも、大半の弁護士にとっては法律知識だけではなく「営業も含めた事務所の運営管理」がいかに重要な仕事であるかを理解する機会が与えられる。誰だって自分が憧れている職業の人が発信する情報は熱心に読むもんだ。

こういった特定の職業の実際的な側面は、今までは就活中の大学生でさえ知らなかったものも多い。「自分は営業が不得意だと思ったから会計士や弁護士になったのに、それらがこんなに大事だとは知らなかった!」と、資格取得に何年ものお金と時間を注ぎ込んだ後に気がつく、みたいな笑える話はこれからは少なくなるだろう。




4.超リアルな個人の感情や思い

加えて、多くの人がとてもリアルな個人の思いをネット上に開示している。「IT屋さんです」という人の「今日はなんとか終電に間に合いそう」とか、「やばい。起きたら午後3時。洗濯だけで休みが終わった・・」というようなつぶやきは、その職業のリアルをビビッドに伝えてくれる。

派遣社員の方の「今月で終わりと今日言われた。ふー、結構気に入られてると思ってたんだけどなー。また登録にいくかー」というような文章を12歳の時のちきりんが読んでいたら、いったい何を感じただろう。

リストラ顛末、突然の辞令、上司との折り合い、将来への不安、思いもかけない成功の喜び・・・こんなリアルな就業情報が手に入るなんて、これから職業形成をしようという世代の人はなんてラッキーなんだろうと思う。




というわけで、

1.幅広く多彩な職業について

2.その職業にたどりつくまでの具体的で現実的なパスと共に、

3.職業の専門的な情報と

4.リアルな就業情報が、

ネットにはいま、着々と蓄積されつつある。



今はまだこれらの情報を「キャリア形成に有用な情報である」と認知している人も多くないし、ましてやそれらを体系的にキャリア情報として利用しようという動きも普及はしていない。

でも、そのうち中学校の夏休みの宿題で、

「インターネットの中から、今あなたが知らない10個の職業を探してきなさい。その10個の職業の内容と、それに就くまでのキャリアパスをまとめてレポートにして提出しなさい」

みたいなのが出始めるかもしれない。提出されたレポートをクラスで発表会を行って共有したら、新たな世代の中学生は、ちきりんの時代とは全く違うキャリア感をもつことになるだろう。



みたいなことを講演で話したよーん。

というお話でした。



★★★



ところで、今回ちきりんを講師として呼んでくださったのが、このブログ↓を書かれた福嶋俊さんだ。

・メディアリテラシー教育研究会ができるまで

1986年生まれだと書いてある。こんな年に生まれた人がここまでの文章を書くんだから、あたしも年をとるはずだ。「最近の若いモンはあかん」的なことを言うおじさん達は本当に反省した方がいい。あなたの周りにそんな若者しかいないのは、おそらくあなたのせいだ。



もうひとつ。講演会に参加して下さった方のブログ。中程から下のあたりに、「Chikirinさんの生態」という文章がある。その最初の記載がコレ・・・



講演会、そして懇親会でChikirinさんの近くに席を陣取ることが出来たので、少し、生態分析してみました。



●ネットだけでなくリアル世界にも実際に存在していた。

Facebook、ユーザーの「いいね!」やチェックインを広告に変えるサービス

ユーザーの行動が広告になる――Facebookが新しいサービス「Sponsored Stories」を発表した。
2011年01月26日 16時35分 更新
 Facebookは1月25日、「いいね!」ボタンのクリックやFacebook Placesでの「チェックイン」などのユーザーの行動を広告に変える新しいサービス「Sponsored Stories」を発表した。

 Sponsored Storiesでは、広告主はユーザーのFacebookページの右側に、ユーザーの友人の特定の行動――広告主のファンページの「いいね!」ボタンをクリックする、など――を表示することができる。



Facebookページの右側に「Sponsored Stories」を表示する
 例えばStarbucksが広告主の場合、友達がStarbucksについて「いいね!」ボタンをクリックしたり、位置情報サービスPlacesを使ってStarbucksの店舗でチェックインすると、Facebookページの右側のSponsored Storiesコーナーに「○○さんがStarbucksについて『いいね!』と言っています」などのメッセージが表示される。





 企業の広告が直接表示されるわけではなく、ユーザーは友達が広告主やその商品について「いいね!」と言ったり、広告主の店を訪問しているのを目にするため、口コミ的な宣伝方法になるという。

2011年1月25日火曜日

キュレーション・ジャーナリズムとは何か




佐々木俊尚氏の4月12日午後5時配信の有料メルマガ 「ネット未来地図レポート」第86回から。


「情報が多すぎる」問題は、情報の発信者であるジャーナリストの側にとっても、致命的だ。自分がいくら「これが良い情報だ!」「この記事を読め!」と書きまくっても、読んでくれる人がなかなか現れてこない可能性があるからだ。いままでのマスメディア時代だったら、多くの人の目に触れる導線である新聞や雑誌などの掲載場所さえ確保しておけば、みんなに読んでもらうことができた。しかしネット時代においては、「みんなが見ているサイト」なんていうものがそもそも幻想でしかないので、掲載場所を確保したからと言ってそれが読まれるという保証は何もない。


そういう状況の中で、ジャーナリズムの役割も少しずつ変容し始めている。それはジャーナリズムの持っている役割が拡大しているのかもしれないし、あるいは別の場所へと移行し始めているのかもしれない。いずれにしても、カバーする範囲が変わってきているのは事実だ。


その最も端的な例が、今回から取り上げるキュレーション・ジャーナリズムである。この言葉は昨年初めごろから、アメリカのメディア関連のブログや論文などで徐々に見受けられるようになってきた。新しいジャーゴン(流行語)である。


キュレーションという言葉に、的確な日本語訳はない。私はこう定義している。「キュレーションは情報を収集し、選別し、意味づけを与えて、それをみんなと共有すること」。


日本語でキュレーションという言葉が使われる場面というと、博物館の学芸員(キュレーター)が唯一といってもいいかもしれない。展覧会を企画し、その企画テーマに沿った形で展示品を集め、順路に沿って展示品の並びを考え、そして多くの人に見てもらうように公開する。


それと同じように、インターネットのキュレーターは膨大な数の情報の海から、あらかじめ設定したテーマに従って情報を収集し、それらの情報を選別する。そして選別した「これを読め!」という情報に対してコメントを加えるなどして何らかの意味づけを行い、それをブログやTwitter、SNSなどのサービスを使って多くの人に共有してもらう。


「そんなもののどこがジャーナリズムなのか!」と怒る人もいるかもしれない。たぶん古い新聞業界や出版業界にいる組織ジャーナリストにとっては、キュレーションをジャーナリズムと呼ぶのは耐え難い屈辱に映るだろう。しかし、考えても見てほしい。ジャーナリズムの本来の役割は、何かのことがらについて専門家から取材し、そのことがらが意味すること、それがもたらす社会的影響や未来像について読者にわかりやすく提示することである。


※これは抜粋です。全文(今回は約6500文字)は、佐々木俊尚公式サイトへ!

「情報過多の時代」の鍵は「キュレーション」




Forrester Research社のアナリストSarah Rotman Epps氏は、Arstechnicaの記事等において、iPadは「キュレーティッド・コンピューティング」の時代の幕開けを告げるものだと評して話題になった。しかし、「キュレーションの時代」は、「キュレーティッド・コンピューティング」よりずっと前から始まっている。

[「キュレーティッド・コンピューティング」とは、機能が絞られているが、使いやすい機器のことを指す。キュレーションとはもともと、博物館や美術館等で作品や資料を整理・管理・研究し、わかりやすい展示を行なう作業のこと]

このデジタル情報過多の時代、私たちはあまりに多くの音楽やソフトウェア、ウェブサイト、フィード、人々やその意見等にとり囲まれている(日本語版記事)。こういう時代において、「キュレーション」はすでに、われわれが世界を見る見方の基本を作っている。iPadは、この状況を認識した最初の技術にすぎない。

具体的に見ていこう。

1.ウェブの自由さを、ソーシャルサイトがキュレーション

誰もが自分のウェブサイトを作ることができるようになった当時、人々は、その制限のない自由さに最初は喜んだが、大半の人は結局、その状況に尻込みした。HTMLの学習とページの更新に多大な時間を費やしたとしても、友人が自分のページを見つけてくれるという保証はなかった。

このような理由から、個人制作のサイトというのは、いまだにコンピューター好きのギークのものであり続けている。いっぽうで、『Facebook』『LinkedIn』『Tumblr』『Flickr』などの前もってページを準備してくれるソーシャル・サービスは、プライバシーの懸念があるにもかかわらず繁栄している。つまり、われわれはウェブの自由さに直面したが、ソーシャルサイトによるキュレーションのほうを選んだのだ。

2.「音楽批評」は「音楽キュレーション」へ

かつては、音楽ファンは事実上アルバムを買うしかなかったため、自分の選択に慎重になる必要があった。そこで、購入決定のガイド役として頼みにされたのが、「音楽批評家」と呼ばれる、出版社に雇われた人々だ。人々は、ラジオでたまたま耳にするか、ヘッドフォンで無料試聴できるレコード店で列に並ぶ以外、その曲がどう聞こえるのか知る方法がなかったのだ。

現在人々は、世界中のたいていのバンドの音楽について、『YouTube』『MySpace』『Spotify』、そしてファイル共有サービス『The Pirate Bay』などで、1分足らずで調べることができる。こうした状況のなかで、音楽評論家の役割はかなり縮小しており、批評よりもキュレーションが重要になっている。

ユーザーにとっては、お気に入りの音楽ブログが何かの曲に言及したという事実のほうが、その言及の内容よりも重要なのだ。誰もがその曲を、ダウンロードなりストリーミングなりして、自分ですぐに聞くことができるのだから。

3.ニュースは閉鎖系からフィルタリングへ

インターネットと『Google』が登場する前には、われわれには「キュレートされたニュース」しかなかった。当時、たいていの人にとっては、1〜2種類の紙の刊行物が「読むニュース」のすべてであり、それは閉じられたシステムだった。

ニュースがインターネットに進出し、ネットによるニュースの配信が始まると、アグリゲーションが重要になった。『Google News』で現在の出来事を検索すると、同じ話題について大量の記事が見つかる。また、報じられる出来事の数はこの10年で急上昇している。

こうした状況下で、再びキュレーションが重要になった。ニュースの記者と編集者は、情報の海をヒゲクジラのようにフィルタリングして、真実で今日的で興味深いものを見つけようとしている。ほかのことに日々忙しい読者が、この作業を自分でやらなくてもいいように。

オリジナルのニュースを作り出す者は、以前と同様に重要だ。おそらくは、以前よりも重要かもしれない。「患者第1号」には誰もがリンクバックするからだ。

4.機能をキュレートされたデバイス

『Kindle』、携帯電話、デジタル音楽プレーヤー、GPSなど特定用途のデバイスは、機能をシンプルにキュレートすることで、汎用のデスクトップ・コンピューターを上回る体験を提供している。携帯型のデジタル音楽プレーヤーや大画面のテレビなど、メディア消費用に設計されたデバイスの場合はとくにそうだ。

われわれは、ニュースリーダーのフィードやTwitterなど、ネット上で出会ったさまざまな内容をInstapaperを使って保存して、機能が絞られたiPadやkindleで読んでいる。

こうしたデバイスと、ギーク好みの汎用コンピューターは、ちょうど、SNSサイトと自作のウェブページが両立するような形で、これからも両立していくだろう。

2011年1月24日月曜日

誰をフォローするかで決まるソーシャルな情報キュレーション





ツイッターの力は「誰にフォローしてもらうか」ではなくて「誰をフォローするか」で決まります。

このことは何度かこのブログでも取り上げましたが、強制的に情報が制限されている船の上ではことさらにそれを感じます。

現在、私はこの記事を北緯76度、東経31度の洋上で書いています。当初思っていたよりも利用できるネット環境がよかったので、メールやツイッターのチェックはできていますが、データ転送量が多いので RSS はまったくチェックしていません。

しかし不思議と日本や世界の IT 系の話題に遅れずにチェックできているのは、ツイッター上で管理している二つのリストのおかげです。

一つは日本で自分が情報源として信頼している人々のリストと、もう一つは欧米の情報源となる人々のリストです。

この二つのリストを 12 時間ごとにみるだけで、何が話題になっているか、どんな評論が下されているかといったことがすぐにわかるのです。

「誰をフォローしているか」というフィルター
「iPhone 情報整理術」で情報を 100 倍多く取り入れてから、それを小川に変えて処理するという話題をまえがきで書きましたが、ここでも同じことをやっていることになります。

一人ひとりの RSS の流れが違うように、ひとりひとりのツイッターのタイムラインも違います。そしてツイッターをただの時間の浪費にするか、有効なツールに変えるかは、このタイムラインの作り方に妙味があります。

もっとも、時間の浪費がダメと言ってるわけではありません。私も生のタイムラインはみなさんの雰囲気を感じ取るために利用していて、情報収集には注意深く作ったリストを使っています。

ただし、一つだけ落とし穴があります。それは、日本の情報源のリストに情報が上がった頃には、自分は一歩出遅れているという点です。

そこでブロガーとして記事にするためには、アメリカで話題になったことが日本に波及する前に記事にしたりといったように、境界をまたいだ利用をしなければいけないというのが、二つ目のポイントです。

逆にいえば、ツイッターにおける影響力の強さはフォロワーの数だけではなくて、どんなリストに加えられているかも加味して始めてわかるわけですね。

キュレーション 王者グーグルを追う人力の新興勢力





「分からなかったらググれ」。
「ググれカス」。

 etc……。

 ネット上で質問コメントを寄せてくる人に返す決まり文句が古びたものになる時代がくるかもしれません。情報が氾濫しすぎたいま、本当に求める情報に到達するのは難しくなってしまいました。しかも、欲する情報は1つとは限りません。何十回と検索を繰り返して、やっと調べものが終わった、という経験は多いに違いあいません。そんな徒労を先に済ませておいてくれたらどんなに楽だろうか。そこで注目が集まっているのが「キュレーション」という技術です。

 キュレーションに明確な定義はないということですが、

「情報をあるテーマに基づいて収集し、それ自体にコンテンツとしての価値を持たせて共有すること」。

だといいます。いわゆる、関連する情報へのリンクを集めた「まとめサイト」がそれにあたります。語源は英単語の「Curator(キュレーター)」です。もともとは博物館や美術館などで、展覧会を企画し、展示物を整理し見やすく展示する専門職を指します。転じてネット上では、情報をまとめる人のことをキュレーター、まとめることをキュレーションと言うようになったということです。

新聞斜め読みはこちらで確認できます

☆.+:。☆・゜:*:゜.+:。 ☆・゜:*:゜.+:☆・゜:*:゜.+:。☆・゜:*:゜.+☆.+:。☆・゜:*:゜.☆

キュレーション 王者グーグルを追う人力の新興勢力
2011年IT注目ワード
【日本経済新聞,2010/12/30】
http://s.knv.jp/fnY8Oz

 キュレーションは、単なるリンク集や画像集から「Twitter(ツイッター)」のつぶやきをまとめたものまで形式はさまざまだといいます。少なくとも一度は人間の目を通して取捨選択されているため、ロボットを使い画一的なルールで情報を収集する従来の検索サービスに比べてノイズが少ないと、人気が高まっています。
 どんなテーマを設定するか、どんな情報をどこから拾ってきてどう見せるかは、キュレーターのセンス次第です。これまでも「2ちゃんねるまとめ」やツイッターのつぶやきをまとめる「Togetter」など、キュレーションを売りにした草の根サイトは存在していました。ここにきて注目されているのは、キューレーション関連のサービスを拡充させる会社が相次いでいるからです。

 その急先鋒(せんぽう)が検索サービス「NAVER」を手掛けるネイバージャパン(東京・品川)です。ネイバージャパンは韓国の検索サービス最大手の日本法人です。2009年7月にユーザー参加型の情報集約・共有サービス「NAVERまとめ」を開始し、2010年11月にはまとめページを作ったユーザーに広告収入を還元する「インセンティブプログラム」を始めました。簡単に言うと、リンク集や画像集などのページを作ったユーザーがお金をもらえるというものです。

 キュレーションのメリットについて、ネイバーの島村武志サービス企画室室長はこう話します。

「たとえば女子大生がファッションというテーマについて知りたい場合、靴は、バッグは、全体のコーディネートは……と1つ1つググっていくのは大変なこと。でも、同じような嗜好の女子大生が作ったファッション関連のまとめがあれば便利だし、検索サービスではたどりつかないような情報にふれられるので楽しい」。

 試しにおもしろそうなまとめページを探してみる。「ネタバレ!?〇〇業界では常識の雑学・理由」というまとめを開いてみると「【健康機器業界】体重計って北海道用と沖縄用があるってホント!?」「【農業】葉物野菜を青紫色のテープで束ねる理由」など、各業界の常識を約16のサイトから計31 件も集めてリンクしています。一つひとつをわざわざ調べる気にはならないということですが、まとめられていれば「なるほど…」と読み入ってしまいます。

 ネイバーは、インセンティブプログラムによってこうしたまとめページを一気に増やしたい考えです。島村室長は、

「いまは投資段階だが、これを機にいろいろな人に参加してもらい、情報量を確保することで、人を軸とした新たな検索サービスを確立したい」。

と意気込みます。

 キュレーションサービスを拡充させているのは、検索サービスの担い手だけではありません。IT関連ニュースの「ITmedia」を展開するアイティメディアは2009年10月から、記者や専門家がキュレーターとしてテーマごとに情報を収集し、ツイッター経由で流していく「OneTopi」を開始しました。 2010年10月に「自転車」「クリスマス」などのトピックを追加し、キュレーターは100人を超えたといいます。

「ハードルを高めた結果、キュレーターは当社の記者や専門家が多数を占めている。独自のコメントもつけながらテーマに合ったサイトのリンクを紹介しているため、それだけ付加価値が高い」。

こう説明するOneTopi担当の松尾公也アグリゲーションメディア編集長は今後の展開について、

「外部キュレーターによるトピックにスポンサーがついた場合は、キュレーターとの収益シェアも考えている」。

と語ります。

 海外でもキュレーションサービスへの注目は高まっています。ソーシャルメディアに詳しいアジャイルメディア・ネットワークの徳力基彦代表取締役は、

「日本ではまだ聞き慣れないかもしれないが、すでに米国ではトレンド。興味のあるキーワードに合致する情報しか目に入らなくなるのは良くない、という見解が固まりつつある」。

と話します。

 米マイクロソフトは10年12月、「Montage(モンタージュ)」を開始しました。トップページにある入力欄にキーワードを入力すると、キーワードに関連するツイッターのつぶやきやマイクロソフトの検索サービス「Bing」にある画像などのデータが自動的に集められます。ユーザーがこの結果をもとに、表示順や構成を編集したり、新たなリンクを手動で追加して、まとめページを完成させるというものです。
 国内勢も、米国市場を狙います。つぶやきをまとめる草の根サイトとして成長したTogetterを運営するトゥギャッターは2010年12月、英語圏など海外向けのキュレーションサービス「Chirpstory(チャープストーリー)」を始めました。ツイッターのつぶやきのほか、ツイッターと連携した写真共有サービス「Twitpic」や動画サイト「YouTube(ユーチューブ)」といったサイトのコンテンツもまとめに含めることができるといいます。

 グーグルに代表されるロボット型の検索サービス全盛のいま、にわかに存在感を強めているキュレーションです。ロボットに対する「人力検索」の逆襲とも言えるかも知れません。検索サービスももとはと言えば、人力に頼っていました。スタッフが手作業でサイトを循環し、ジャンルごとにまとめたものを「ディレクトリ」と呼び、そのなかからキーワードに合致するサイトを検索するという仕組みでした。ネイバーに入社する前に検索サービス「インフォシーク」のディレクトリ編集を担当していた経歴がある島村室長はこう語ります。

「ディレクトリ型検索サービスは専門の編集者が多ければ多いほど検索の質が上がる一方、コストもかかってしまうのが難点だった。編集者の役割を一般のユーザーに委ねた『NAVERまとめ』は、一般参加型のディレクトリ型検索サービスとも言える」。

 将棋やチェスの世界でも、人間とコンピューターの勝負は脈々と続いています。優秀なのはロボットか人間か。ロボット検索は万能ではない、という認識が根付きつつあるのは事実だと思われます。王者グーグルの動向も含め、今後目が離せないと思われます。

今日はたまたまバスケット観戦



今日はお昼ご飯たべたあと寒川総合体育館へ行ったら神奈川県のミニバス決勝大会がやっていたので観戦してきました。

小学生ながら本格的なプレーにエキサイティングした週末でした。

2011年1月20日木曜日

オフィス移転いたしました。






最近めっきり寒くなって・・・めっきりブログ書かなくなって・・・


はい。ちゃんと書きます。

ちゃんと続けます。  

がんばります。

近況報告としては、今年入ってからオフィスが浜松町に移転しました。
おっきいビルになったんで1階にコンビニもあって快適快適!!

近くに勤務してる方飲みのお誘い待ってます。